■ 協議会の主旨・目的 平成元年に姫路市は、市制100年を迎え、「市蝶」にジャコウアゲハ(お菊虫)を制定しました。それは姫路市のシンボル姫路城には築城主池田輝政の家紋「揚羽蝶」の瓦紋が何千と用いられているからです。

そして「播州皿屋敷」の悲劇のヒロインお菊さんの化身と言われている「お菊虫」は、ジャコウアゲハのさなぎでもあります。また、ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサを食べるので、決して農作物に害を及ぼしません。

しかしながら姫路市民の皆さんには、まだあまり認知されることなく、 むしろ知らない方々が大半です。 そこで「ジャコウアゲハが飛び交う街姫路 連絡協議会」は、ジャコウアゲハに興味のある個人や諸団体の参加を募り、ジャコウアゲハ及びウマノスズクサの勉強、育成、取組等の情報交換会を定期的に開催し、まちづくり、人材育成事業実施への相互の連携を図ります。

■ 地域の課題 以下のような地域の課題に取り組んでいきます。

<まちづくりへの課題> 現在整備中の姫路駅周辺や姫路城の改修があと数年で完了します。その新しく整備される空間や大手前通り、姫路城周辺にジャコウアゲハが飛び交えば穏やかで優雅なまちが創出されます。

また、中心地以外の周辺地域でもジャコウアゲハが群生すれば、姫路の魅力向上になります。 ジャコウアゲハは「おもてなし」の創出であり、市民にとって市蝶である事の再認識によって郷土愛育成へと繋がり、そのこと自体、まちづくりの基盤となると考えられます。

<人材育成への課題>
次代の文化の担い手である子どもたちへの理科教育「昆虫」の教材として、既存のモンシロチョウ等よりも、ジャコウアゲハの観察育成の方が最適と考えられます。

姫路市内小学校のカリキュラムに取り入れ、ジャコウアゲハを育てる活動から学びます。

1)成虫の期間が長い。(4月〜9月にかけて年3回発生)
2)幼虫の野外観察がしやすい。(鳥の糞に似ている。毒があり鳥が食べない)
3)成虫は食草ウマノスズクサから離れない。成虫の飛ぶ様子や産卵も観察できる。
4)お菊虫との関係が地域教材として最適。姫路独自の教育ができる。

<活動連携への課題>
平成元年にジャコウアゲハ(お菊虫)が制定され、個人団体の活動がもとになって始まったジャコウアゲハを起点とした活動が、様々な団体に受け継がれ、形を変え25年経過していますが、まだまだ市民には認知度が低く、各々が別々に活動している状況です。 個人や諸団体のそれぞれのもつ資産を有効活用できるよう、そして市民に広く認知されるよう、情報交換や交流を進める必要があります。